「なんか子育てがしんどい」「時々どうしようもなく不安になる」という親御さんが多くなっています。
不登校自体が悪いことではないとわかっているのに辛かったり、様子を見ようと思っているのに不安だったり…親御さん自身も気持ちの整理がつかず、どうすればこの辛い気持ちから抜け出せるのか藻掻いている方もおられるでしょう。
今回はモヤモヤとした気持ちで辛い方へ向けて、モヤモヤの原因と対処法をご紹介していきたいと思います。
不登校の子の親が疲れる理由と対処法
不登校のお子さんがいると、何もしていないのに疲れたように感じたり、突然強い不安に駆られたりすることもあると思います。
特に、親御さん自身が自信の気持ちを整理できていないと、疲労感や徒労感、無力感を感じてしまい、行動していない割に疲れてエネルギー不足に陥ってしまうこともあります。
以下では不登校の親御さんが悩みやすいポイントをまとめますので、当てはまると思ったら1つ1つ対処し悩みを解決することがしんどさから抜け出すポイントなので実践してみてください。
日々の対応で都度悩む
不登校のお子さんがいるご家庭は、日々どのように子どもに接するべきか悩んでいる方がほとんどです。
- 夜中にゲームして朝に起きてこない場合は起こした方が良いのか?
- 学校を休んでいるのに、自宅で楽しく過ごしていて良いのか?
- 自宅学習をサボっているが厳しく言った方が良いのか?
- 精神的不安定が安定するまで様子を見てと言われたが、いつまで様子を見ればいいのか?
このような日々の悩みが尽きないのは、お子さんの不登校に懸命に向き合っている証拠だと思います。お子さんを愛しているからこそ、あれこれとつい考えてしまうのです。
しかし、このような悩みは考え出すとキリがなく、悩むほどに辛くなってしまうと思います。人間は悩んでいる間が一番辛いのです。
そのため、「出来るだけ悩まない」のが気持ちをラクにするポイントです。悩まないのは難しいと思いますが、「朝に起こすか迷う」のであればまずは1週間起こすのを続けて、親御さん自身が「起こすべきか」で悩まないようにします。するべき行動を予め決めてしまい、とにかく悩まずに行動するようにするのです。
もし朝に起こしてうまく行かなかったりしても、その後のお子さんの反応次第で次の対策を考えれば良いのですから、親御さん自身の心のために出来るだけ悩む時間を減らしましょう。
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仕事が出来ない焦り
お子さんが不登校だと、仕事が思うように出来なくて焦りやストレスを感じる親御さんも多いです。特にお母さんは「仕事を辞めるべきだろうか…」と思い悩んでしまうケースが多いです。
確かに今は仕事との両立は相当に難しく辛いことでしょう。しかし、今まで頑張ってきた方こそ、仕事を続けることを諦めないでほしいです。というのも、親も仕事で忙しくしている方が子どもの自立を促して不登校から抜け出すきっかけになることも多いからです。仕事自体が親御さんの自己実現や自信や安心に繋がっている場合も、止めるべきではないと思います。
ですから、仕事を辞めるかどうかを考える前にまず、不登校原因の分析(アセスメント)を専門家にしてもらうことがおすすめです。原因がはっきりすれば、より効果的な対策を立てることが出来、不登校期間も短くできる可能性が高いです。
子の不登校で仕事を休むのが辛い場合は、一刻も早く不登校を解決することが解決策ですよね。どうしようと悩んでいるより、専門家に相談して「最善を尽くしている」と思うことが親のストレスの緩和にも繋がります。
周囲の目が怖い
不登校になると、周囲の目が怖くなる瞬間もあると思います。「不登校は親の育て方が悪い」と周囲に言われている気がして、不安になるかもしれません。
しかし、周囲は意外と他人に無関心なことも多いものです。気にしないようにしましょう。
とは言え「気にしなくていい」とわかっているのになかなか出来ないときは、それは親御さん自身が過去のトラウマに捕らわれているのかもしれません。周囲の悪口で傷ついた経験がある人は、周囲の声に臆病になってしまいます。
そんなときは、親御さん自身の気持ちをケアすることを大切にしてください。怖がることは悪いことではないですし、過去に傷ついたなら怖がるのは当然なのです。
ただし「子が不登校」であることと「親が周囲の目を怖がる」のは別物として対処しましょう。親の世間体のために子どもが再登校するわけではないからです。
親が周囲の目が怖いのは、親自身の問題です。真面目で優秀な方や、周囲へ気配りする方ほど人目が気になることもあるので、親自身が気持ちをラクにする考え方を認知行動療法等のカウンセリングで育てていくのがおすすめです。
「愛情不足」と言われるのが辛い
しばしば「不登校の原因は親からの愛情不足」と言う人がいます。
確かに一時代前は、そのように言われていた頃もありました。と言うのも、不良の子が周囲の大人の注意を引きたくて学校を休み仲間とつるんでヤンチャする…というのが昔の不登校のイメージだったからです。
しかし近年はそのような不登校は激減しました。代わりに、親が子どもを愛しすぎて、手をかけ過ぎたために子どもが自立できず不登校になるケースが増えているのです。
このような不登校は決して愛情不足ではありません。それにも関わらず、現代でも「不登校は親の愛情不足」と言われて傷つく方が多く、気の毒でなりません。
「愛情不足」と言われて辛い方は、どうか自信を持ってください!長年不登校支援をしていますが、愛情不足のケースはほとんどありませんでした。
「《不登校は愛情不足》なんて時代遅れの考え方だ!」と思って、気にする必要はないのです。
昼夜逆転に付き合ってつらい
不登校になると、昼夜逆転してしまう子が多いです。特に最近はオンラインゲームも増え、スマホやSNS依存で朝に起きられない子がどんどん増えています。
そんな昼夜逆転の子どもに付き合う親もまた、かなりしんどいですよね。
毎朝子どもが不機嫌だったり、夜中のゲームの音等で寝られなかったり、夜食の準備と片づけなどの手間があるケースもあります。しかし、このような昼夜逆転に親が合わせることはありません。
子どもの迷惑行為に親が付き合うほど、子どもが精神的に親に依存して自立が遅れることが多いです。「問題所有の原則」に則って、親が手伝う・付き合うことは止めましょう。
とは言え、子どもが泣き叫んだり暴れたりするとどう対処していいかわからず不安になるかと思います。対処に悩んでいる間が辛いので、もし迷ったら専門家に即相談して、悩まずに対処できることがストレス軽減に繋がります。
いつまで続くかわからない不安
不登校の間、一番辛いのは「不登校がいつまで続くのかわからない」ことだと思います。
子どもが荒れているのはいつまで続くのか、スクールカウンセラーに「様子を見ましょう」と言われたけれどいつまで見守れば良いのか、職場に迷惑をかけ続けるのはいつまでしなければならないのか…先のことを考えるほどに辛くなってしまう気持ちもとても良くわかります。
だからこそ、出来るだけ早く不登校を解決できるように行動しましょう。「簡単に不登校が解決できないから悩んでいるのに!」と思われると思いますが、しかしやはり悩んでいる間が人間一番辛いのです。
行動して、少しでも「前に進んでいる」と思えることが不安を和らげてくれます。辛いからこそ、何か行動してみること自体が親御さんの精神状態にとっても良いことなのです。
不登校の子の親が疲れたときに大事なこと
地域で子育てしていた昔と違い、現代は子育ての負担が親にかかりすぎているために親が疲弊することも少なくありません。
もし不登校や子育てに疲れてしまったときの大切な考え方をまとめていきますね。
無理に子どもに付き合わない
不登校のお子さんの対応に疲れたときは、無理にお子さんに合わせないことが大切です。
以前「不登校原因が母子関係のときの対処法!「問題所有の原則」がポイント」という記事でも書きましたが、現代は親が子に優しすぎて子どもの自立が遅れて不登校に繋がっていることも多いのです。
ですから、親が無理に子どもに合わせないことは、親自身が疲れることを防ぐだけではなく、不登校を改善し子どもを自立させる一方法でもあるのです。
親自身の不安と向き合う
先日カウンセリングでお母さんからこんな質問を受けました。
「うちの子、また休む可能性は何%でしょうか?」
私は正直に「わかりません」と答えました。先の事は断定できないからです。
お母さんはこの先の不安に襲われて常に「〇〇が起こったらどうしよう」と考えていました。気持ちはとてもわかるのですが、「〇〇が起こる」という考えは、
「電車が止まったらどうしよう」
「自分がパニックになって何もできなかったらどうしよう」
「地震が起きたらどうしよう」
といった、最悪の事態を想像した先読み不安です。
危険や恐怖に対しては予め問題を予測し、できる限りの解決策を考えておくしかありません。それでも対応できないことが起こった場合、「前もって心配しても対策しようがない事だ」と思ってドッシリ構えるしかありません。
どうしようもないと思うのではなく「どうにかできる」と思うことが、危険を乗り切る力と能力を生み出すコツです。
孤独にならない
親が孤独にならないというのは非常に大切です。孤独と言うのは本人が辛いだけではなく、思考が鈍ったり偏ったりして冷静な判断が出来なくなることもあるのです。
しかし、子どもが不登校になるとつい1人で考えてしまうのもわかります。ですから、以下のようなことを気を付けて頂きたいと思います。
- 1人で抱え込まず、夫婦で子どもへの対応をすり合わせて一枚岩で臨む
- スクールカウンセラーや行政の相談窓口で相談する
- 信頼できる友人や知り合いに状況を話して聞いてもらう
- ネットの掲示板やSNSで似たような境遇の人とやり取りをする など
要注意なのはネットです。ネットは世界中の似た境遇、似た考えの人と話せる点で良いツールではありますが、一方で素人の意見が大量に書き込まれたり批判などの見たくもない情報を見てしまうこともあります。
やはり安心なのは、カウンセラーのように共感して話を聞き、専門知識や経験で具体的な解決方法まで教えてくれ、家庭の秘密が絶対に外に漏れないような信用できる相手です。
そのような相談相手を見つけて孤独にならないようにしましょう。
「不登校の親はしんどい!疲れたときの対処法」まとめ
子どもが不登校になったとき、子どもへの日々の対応や仕事との両立、学校との連絡のやり取りや進路や勉強の悩みなど、親への負担は相当なものです。
不登校がいつまで続くか誰にもわからないからこそ、親が抱え込み過ぎないようにすることが非常に大切なのです。子どもが不登校の間は、親が安心していつでも相談できる人を見つけておきましょう。
真面目で子どもを愛し一生懸命な方ほど不登校対応も1人で頑張ってしまいがちですが、親御さんが自分自身の辛さに声を傾けるからこそ、余裕が出来てお子さんの声もしっかり共感出来ることも多いです。
もししんどい気持ちを聞いてほしいときは、家庭教育推進協会でも精一杯お話を伺わせて頂きますのでお気軽にご相談フォームからご連絡ください。
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